小さな旅へ
昨年パリ旅行でひどい目(テロなど=バタクラン劇場銃撃事件)に遭って以来、思い返せば今年に入ってからは帰省を除いてろくに旅をしていなかった。
もうあれから1年である。
トシのせいか、年々月日の経つのが加速的に速くなる気がする。これは同世代の人に共通の感覚かと思ったらそうでもないらしい。
今も現役で動いている同級生や友人たちは、それなりに充実した日々の中で「長め」の1年を過ごしたという声も聞いた。
うらやましくもあるが、どことなく遠い世界のことのような感じもした。いいぞ、本格的に枯れてきたようだ。それでこそ「隠者」らしい。
12月になると現役時代毎年行っていた関西出張を思い出す。
それへの連想を続けているうちに、ふと大阪へ出かけてみようかと思い立った。
ネットで時刻表を検索し、宿泊の計画を立ててみた。
イメージの中で新幹線・新大阪駅を降りて地下鉄に乗り換え、長年なじんだホテルの玄関までの道筋を思い返してみる。
まてよ、出かけてみたとしても以前と同じ行動をしてしまいそうだ。もちろん仕事を除いてだが。
それではつまらない。追憶の旅ではないのだ。
ここは全く知らない所を訪ねるに限る。
近くてもいい、むしろ全く知らない所の方が多いのだ。
都内でも、居住地とは違う私鉄に乗るだけで旅気分がある。
というわけで、近郷散策を始めてみようと思う。数日の泊まりがけも楽しそうだ。気分が明るくなってきた。
Original 5 dec 2016
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