誕生日の思い出
この冬の帰省時に小学校時代の友人に街で声をかけられた。30年以上は会っていなかったはずだが、よく私がわかったものだと思う。先方はかつての面影がなく、すぐには友人だとわからなかったものの、私の方はたいして変わっていなかったということか。
彼としばらく立ち話をして、他の友人たちの消息などの話をした。 友人たちの小学生時代の顔を次々に頭に浮かべながら、そのころ行っていた誕生日会のことを思い出していた。 3年生以来一緒にいた仲間うちでは、毎月だれかの家で行われていた。プレゼントを持ち寄り(小学生だからプラモデルがメイン)、それぞれの家でケーキなどをごちそうになる。毎回だれかが主役になれる日。それが誕生日会であった。 10歳前後のそのころは毎年迎える誕生日が楽しみだった。主役になれる誇らしさもあるが、ひとつ年齢を重ねて成長を実感する喜びもある。 この16日、私は誕生日を迎えた。大人になってからはさして感慨もなく、「またひとつトシをとってしまった・・」などと落胆する日でもある。 現在の誕生日らしい「行事」といえば、深夜帰宅してから近くのカフェかファミレスに出かけてケーキを食べることくらいだ。 ネット時代の今は、誕生日祝いのメッセージがメールやSNSで散発的に届く。あながち私も忘れられたわけではないな、と思ったりする。 今年もケーキを食べながら、ひとつずつに返信を出した。久しぶりに「主役気分」を少し味わえた日であった。
Original 17 jun 2016
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