歩道を歩きながら
私は幹線道路沿いの狭い歩道を歩いている。
人が2人すれ違える程度の幅しかない通路だ。 そこへ前方から自転車が接近するのを発見する。 あの距離と速度なら、こちらの歩行速度から測って、すれ違うのは多分あのあたりだろうと見当をつける。 そこで振り返ると、後方からも別の自転車が接近しつつある。 その速度を目測し、自転車が私を追い越す地点を推測すると、ほぼ同地点で3者が重なる可能性がある。 しかし歩道の幅から考えて、無事に3者がすれ違うのは無理がある。 このままの速度で歩き続ければ、私はすれ違いざまに服の袖を破られるか、どこかを打つかするかもしれない。最悪自転車か自分かが転倒の憂き目に遭うだろう。 どうすればいいか。 正解は、予測地点近くで自分がガードレールにできるだけ身を寄せて両者のすれ違いを待つことだ。 最近の人の動きの傾向として、狭い道でも混雑の中でも、無理をしてでもすれ違おうとすることが多い。都市部では特に。 一歩譲れば衝突は避けられるのに、そのわずかの気遣いがそれほど「損失」と感じられるのだろうか。 社会生活は「勝ち負け」ではない。「折り合い」である。 まあ、こんなことを考えながら道を歩くのも、脳の老化を防ぐ鍛錬です。
Original oct 17 2015
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