勝者なき戦い
夜にファミレスで仕事をしていると、隣席の二人の女性客の一人が一方的にまくし立てているのが気になった。
どうやら、一人は奥様で、やり込められている方は彼女の夫のいわゆる不倫相手であるようだった。直接対決である。
しばらくすると御主人とおぼしき男性が現れ「まくし立て」側の女性の横に座った。
完全にうなだれている。
「もう女房とは…」などという男性の発言の数々があったことが調査会社によって分かっている、と突きつけられる一幕も。
ドラマなどでよくあるシーンだが、本当にあるとは。
それにしても、よくそんなことが判明するものだ。男性の持ち物に盗聴器でも仕掛けられていたのだろうか。
話はさらにエキサイトして、私も仕事どころではなくなったが、手と眼はパソコンに。
やがて奥様は核心の金銭要求を持ち出した。
「500払いなさい」。
相手は
「そんなに払えません。400なら…」と。
すると奥様は、あっさり了承。
私は心の内で「奥様、そこは ひと押しして450 でしょう」と思ったのだが。
一段落して女性を帰すことになり、不倫の彼女は立ち上がりざま、「私にも以前同じことがあって、離婚しました…」と告白。
次の瞬間「だったらなんでやるのよ!」とキレられる始末。ヤブヘビだったようだ。
この場合はだれも勝者がいないようだが、あえていうなら奥様だろうか。
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